【男の育児】そして父になる。~7~【体験談】

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妊娠週数も21週を迎え、妻はどこからどう見ても妊婦さんになっていた。お腹が大きいだけでなく胎動も「こんなに動くのか!」と思うほどで、日に日に成長する赤ちゃんに話しかける毎日だ。前回の健診で低置胎盤の心配が解消したため、母子共に当面の心配事がなく平穏な日々を過ごしていた。

6回目の健診〜妊娠21週〜

今回の健診で、もしかすると赤ちゃんの性別がわかるかもしれないとのことだった。赤ちゃんの性別に関しては正直にいうと「男の子がいいな」と思っていた。もちろん女の子が嫌とかではなく、単純に自分が男だから同性として相談に乗ったり少しでも気持ちをわかってあげられるのではないかなんて考えていたからだ。

健診から帰宅した妻はキッチンでケーキのようなものを作っていた。そういえば海外では赤ちゃんの性別が判明した際に、サプライズで性別を伝えるためのケーキを用意すると妻が言っていたので恐らくそれがしたいのだろう。そのケーキについては後述するとして、今回の健診では赤ちゃんの性別と、前回と同じように頭とお腹のサイズに脚の長さを見て終わったとのこと。やはり脚は少し短いようだが、ちゃんと週数相当に成長しているようだ。

ジェンダーリビールケーキ

“ジェンダーリビール”とは、直訳すると“性別を明らかにする”となる。つまりジェンダーリビールケーキとは、赤ちゃんの性別を発表するためのケーキだ。このケーキは夫婦間だけでなく、家族やみんなにサプライズで発表する際にも用意されることがあり、アメリカでは定番になっているようだ。

※上の写真は実際に妻が用意してくれたジェンダーリビールケーキだ。見栄えはさすがに売り物と比較できないが、ワクワク感が今まで見てきたケーキとは一線を画す。

それっぽいBGMを流し、ビデオ撮影モードにしたiPhone13Proを構え、ジェンダーリビールされる準備は整った。妻がケーキの真ん中めがけて入刀する。引いた包丁に細かく切られたキウイが付着している。この時点で「あっ、男だ」と思ったが空気を読んでケーキが切り開かれる瞬間を待つ。少しもたつきつつも無事に切り開かれたケーキの中からは、予想通りキウイがこちらを覗いていた。

「男だ」

自然と顔から溢れる嬉しさを隠すことなく、余韻に浸りながら2人でケーキを食べた。あまり美味しくはなかった。理由はケーキが硬めでモサモサとした食感だったから。ジェンダーリビールケーキを作る際、キウイor苺を中に入れる為にケーキをくり抜く必要があるのだが、スーパーでバームクーヘンを見つけた妻は「ええのあるやん」と思い、それをデコレーションして作り上げてしまったのだ。鬼才である。皆は真似しないようにしてほしい。

ギブミー・クレープ

ジェンダーリビールケーキのせいなのかわからないが、この頃から妻はしきりにクレープを欲するようになった。四六時中クレープのレビュー動画を漁り、行ってみたいクレープ屋へのアクセス方法を調べ「ここなら歩けるか、いや無理か?」などと独り言をいうこともあった。偶然にも近所に“本場パリの味”をうたうクレープ屋があるため、そこへ連れて行くことにした。

店に到着し、クレープのメニューを見つめる妻の目は真剣そのもの。「どれがいい?」と一応意見を求めてはくれるものの、間違った答えを返してしまうと機嫌を損ねかねない事態に私は緊張した。決して答えは出さず、妻が選んだものを“たまたま”私も食べたかったという雰囲気を出すことだけに集中した。残念ながらパリと日本のクレープの違いはわからなかったが、念願のクレープと涼しげなドリンクを満喫した妻はとても嬉しそうだ。これでクレープ熱は落ち着いたか?と思ったのだが、3日後には「クリームがモリモリのクレープが食べたい」と言っている。次はどこの国の味だ?

赤ちゃんの名前を考える

赤ちゃんの性別がわかったことで、そろそろ“名付け”についても考え始めようということになった。ここで問題となったのが、どのようにして決めていくかである。お互いに思い思いの名前を発表し合うのか、入れたい漢字から考えるのか、名前の読み方から考えるのか。今まで自分の子どもの名前について全く考えてこなかった訳ではないが、真剣に考えたことは無かった。とりあえず思い思いの名前を出し合って数日が経ち、名付けの難しさに夫婦揃って頭を抱えることになった。

すんなり決まることもあるであろう名付けを難しくしている原因は、十中八九“姓名判断”である。天格、人格、地格、外格、総格からなり、五行・三才配置や陰陽配列というものもあるようだ。これだけの項目があるおかげで、思いついた名前はことごとく何かしらで“凶”がある。「キラキラネームで無ければあまり気にし過ぎる必要はない」と頭では思いつつも、私や妻の名前がしっかり姓名判断をクリアしている故に思い切ることができない。このまま思い思いの名前を出し合うだけではまとまらないと感じ、使いたい漢字や読み方など別のアプローチで一旦仕切り直すことにした。

ベビーカーやチャイルドシートにしてもそうだが、“子どもが使うもの”と考えると勢いだけで決めてしまうことに抵抗がある。世の中には子どもにキラキラネームを名付ける親もいるが、彼等もまたこうして悩んで悩んだ末にキラキラネームにたどり着いたのだとしたら非難されるべきでは無いだろう。まぁ私は絶対に嫌だけど。

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